お役立ちコラム

老老介護・認認介護

 

高齢化と核家族化が進む中、社会全体の課題となっているのが「介護問題」です。

そして、平均寿命が延びるにつれて、深刻になってきたのが高齢者同士による「老老介護」と

「認認介護」の問題です。

 

老老介護とは

65歳以上の高齢者を同じく65歳以上の高齢者が介護している状態のことで、「高齢の妻が高齢の

夫を介護する」「65歳以上の子供がさらに高齢の親を介護する」などのケースがあります。

 

認認介護とは

老老介護の中でも、認知症の要介護者を認知症の介護者が介護していることを認認介護といいます。

事故が起きやすい危険な介護状況の一つです。

 

老老介護の問題点

・体力的な問題

介護する側も、介護される側も体力が衰えていることです。

食事、排泄、入浴、移乗、口腔衛生、清拭など介護作業は、思いのほか重労働であり、特に素人で

自身も高齢である場合、その負担は過大にもなります。

 

・時間的、経済的な問題

時間がかかるということは仕事をすることができないということにも繋がります。また65歳以上は

定年を迎えた方も多く、収入も限られることから、経済的にも困窮する可能性があります。

介護費用は介護保険である程度賄われるとしても、老老介護では通常の生活費に支障をきたすという

ことも想定しておく必要があります。

 

・精神的な問題

介護には精神的な問題もつきものです。

「介護疲れ」という言葉もありますが、体力的にもきつく、時間も取られる介護で精神的に参って

しまうこともあります。

特に、認知症があると意思疎通がうまくいかず、介護をする側も精神的にダメージを受ける場合が

あります。

 

認認介護の問題点

認認介護でまず起こり得るのは、認知症による記憶障害や判断力・認識力の低下により、食事や

排せつその他の必要な世話をしたかどうか、介護者にもわからなくなってしまうことです。

認知症には「食欲の低下」という症状があり、自分で気付かないうちに低栄養状態に陥ることも

考えられます。体力の衰えている高齢者には、低栄養状態は危険です。

水道光熱費などの支払いを忘れて、生活環境を維持できなくなることもあるでしょう。

金銭の管理が曖昧になると悪徳商法や詐欺のターゲットになりやすいですし、火の不始末による火事や、徘徊中の事故も心配です。

認知症の要介護者は、介護を強硬な態度で拒むことも多く、拒否されたほうが「なんとかしなければ」と力づくになってしまい、事件や事故につながることもあります。認知症の介護者が、自分が何をしているのか認識できないまま加害者になってしまうケースです。

 

老老介護の増加の原因

・平均寿命と健康寿命の差

医療の進歩で日本人の平均寿命は年々延びていますが、「健康寿命」との差が目立つようにもなり

ました。「健康寿命」とは、介護なしで日常生活を営める年齢的な期限のこと。健康寿命から平均

寿命までの期間は、そのまま「要介護期間」とも言い換えられます。

 

・核家族化

独立して別居する子供世帯の家庭が増えたことにより、核家族化が進みました。子供世帯との住まい

が近いならまだしも、遠方に住んでいると子供に助けを求められず、高齢夫婦間での老老介護を余儀

なくされます。中には子供の世話になるのを「情けない」と考え、配偶者に介護されることを選ぶ人

もいます。

 

・他人に助けを求めることへの抵抗感

現在老老介護を行っている世代は、忍耐が求められた戦争を経験しているため、他人に助けを求める

ことに負い目を感じる傾向があります。「自分一人でなんとか頑張らなくては」と思ってしまうばかりに、他人を頼ることができません。

また、他人を家に入れることへの警戒心から、第三者のサポートを受け入れない場合もあります。

介護は入浴や排せつなどデリケートな領域もケアするので、第三者に任せることに抵抗を感じます。

 

・金銭的な理由

「金銭的な余裕がない」「生活保護を受給している」などのケースも、老老介護に陥りやすくなります。要介護者を施設に入れるお金がなければ、年金を受給しながら介護生活をおくるしかありません。自宅介護も設備を揃えるために費用がかかりますし、訪問型の介護サービスを利用するにもお金が

必要です。金銭的な理由から、プロの助けを借りたくてもできない人は多く見られます。

 

 老老介護となったときの介護費用など

老老介護においては、体力や時間の面で負荷がかかったり、「介護疲れ」など精神的なストレスを

抱えたりする前に、介護サービスなどをうまく取り入れることで負担軽減することが有用です。

高齢者やそれを支える家族の中には、介護施設や介護サービスの利用に引け目を感じるという方も

いるかもしれません。

しかし、老老介護のみならず、若い世代が介護する場合においても、日常生活に支障が出てしまう

ことは避けるべきでしょう。プロのサービスを利用することは、介護する側にとっても、介護される

側にとっても快適な生活に繋がる正攻法なのです。

 

介護保険と負担費用

従来、介護保険の自己負担の割合は1割でしたが、所得が一定以上の人などを対象として、20158月利用分から負担割合が2割となっています。

20175月、さらに、所得など一定の要件を満たす人を対象に負担割合を3割とする改正介護保険法などが可決、成立しました。改正介護保険法は、20188月から適用されます。厚労省の推計によると、対象者は介護サービスなどの利用者のうち3%程度になるとのことです。

老老介護は、我が国で身近に起こっている問題のひとつです。介護において利用できるサービスや施設は多岐にわたり、介護に関する制度改正なども行われています。

不安に感じることがあれば、自分だけで抱え込まないで、まずは家族や相談窓口に相談することが大切となります。

 

 

「認認介護」は「老老介護」よりもさらに大きな問題を抱えています。普段の生活やそれぞれの家庭

事情もある為、個人での問題解決がなかなか難しい問題かもしれません。しかし、人は誰でも年を

重ね、どこかしらに問題が出ることは間違いありません。例え家族ではなくても、周囲の人たちで

協力できる世の中を作っていけたらと私は思っています。もしも、お近くの方の認知症が発覚したら

施設にお世話になることを検討したり、『認認介護』状態にならないような手助けをしてあげられ

たらと思います。



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